
【時間を使う?時間は存在しない】
コーチングのテーマの中で、よくあがるテーマの一つとして「時間の使い方」「時間管理」人によっては「タイムマネジメント」と表現する人もいる。
これだけ「モノの見方が変わる」パラダイムシフトは、ボクがコーチ21でコーチングを学んで得た、大きな学びの1つに間違いない。
「人は、時間をマネジメント(管理)できない。人がマネジメント(管理)できるのは、自分のエネルギーだ。」と学んだ。
自分自身は「なるべくなりたいことだけやって生たい」我慢できない性格だし、「自分が納得できる生き方をするためには、どうすればいいのか?」を考えてここまで生きてきた。
地方の人には信じ難いと思うが、カバンから手を離しても全然下に落ちる気配さえないくらい人がぎゅーぎゅーに詰まっている、関東圏の中でも最も酷いとされる路線「東西線」「田園都市線」に乗って通勤していた時期もある。
劣悪な環境の電車に乗って通っていたからこそ、ボクは魂を吸い取られ、鬱っぽくなり、電車に乗らなくてもいい環境、もしくは、ちょっと遅めの空いている電車に乗ってもいい環境で仕事をしたい!という思いが、早期の独立を促したのだと思う。
事実、リクルートに10年もいられた理由の一つとして、いつも通勤は「混んでる方向と逆側」だったという要素は、大いにあると思っている。
「時間」の話に、戻る。
結論、ボク自身、あまり「時間の使い方」「時間管理」に悩まされたことはない。それはきっと、そもそもやりたくないことをなるべく排除する生き方をしてきたからだと思う。
つまり、自分の人生(命、時間)において、やりたくないことをなるべく排除し、やりたいことをやることに意識を注ぐ。やりたいことの中でも、枝葉のことを見極め、誰かにお願いするか、やらないと決めてきたのだと思う。
「時間は存在しない」という本も出されるくらい、考えてみれば「時間」くらいあやふやでよくわからない存在もない。
そんな存在のものを「マネジメント」とか「使う」とか、よーく考えれば考えるほど、おかしな話に思えてくるのだ。
いやいや「エネルギー」も十分曖昧じゃないか!という声も聞こえてきそうだ。確かに。笑。
しかし、このエネルギーを「気力」「体力」「集中力」「命や魂」・・・(だんだんまた曖昧になってきた。笑)などと置き換えると、わかりやすくなるのではないだろうか?
「時間の使い方が〜」とか「タイムマネジメントが〜」という感覚を持っている方の前提として、「自分は機械のようにいつも同じペースで、同じ力を出し続けることができる」という前提を持っているように思う。
マラソンを2時間台で走る人も、そのスピードで一日中は走れない。
時速200Kmで走ることができる車も、止まることなく、メンテナンスすることなく走り続ければ、すぐポンコツになる。
そんなことは、誰もが知っているのに、だ。
「自分が大事にしたいことを知らない」という人も多い。もしくは知っているのに「気の迷いで、大事にしたいことを大事にできなくなっている」ときに「時間の使い方が〜」と言い出す。
中には「いや、全部大事なんです!全部やりたいことなんです!」という人もいるだろう。そういう人は、放っておけばいい。笑。
なぜならば、そういう方は、「自分にとって何か大切なのか?」を考え抜いた上で、自然と優先順位をつけているだろうし、全部本当にやりたいことかもしれないけれど、でも物理的に溢れてるものがあるってことは、その微妙な差異の中でも優先順位をつけて、切り落としている、もしくは、溢れさせているということなのだと思うから。
結果、その状態を好んでいるのだと思う。
自分のエネルギーは有限。
人によって、その総量は違う。
それを自分は、今、何に注ぎたいのか?
疲れたら、休む。(当然これも、計画に入れておく)
とてもシンプル。
「時間の使い方が〜」「タイムマネジメントが〜」という言葉が浮かんできたら、ぜひ、この話を思い出してほしい。
・自分は何にエネルギーを注ぎたいのか?
・休みも、計画する。
・疲れたら、休む。
とてもシンプルだ。

1969年、佐賀県生まれ、大阪府堺市育ち。幼少期から生活保護家庭で強い劣等感を抱えて育つ。中学二年生の夏、脳性マヒの級友が、300mを1時間以上かけて泳いだことに感動し、千葉大学教育学部養護学校教員養成課程に進学。1992年に卒業後、劣等感から抜け出すべく俳優の道へ。国民的アイドルとの共演を果たすが、その後挫折。28歳でリクルートグループに就職。求人広告営業で8年連続表彰されるが、部下育成につまずき、コーチングと出会う。コーチの「人を応援する生き方」に使命を感じ、2008年独立。株式会社プラス・スタンダード代表取締役に就任。